非回折性散乱場の生成とその応用

 自由空間中を伝搬しても形や大きさが変わらない光ビームは非回折性ビームと呼ばれ,その代表的なものとしてベッセルビームが知られている.そのような特性を光散乱場にも付与できることを示し,生成した非回折性散乱場(左の図)の応用として,光軸方向の移動に高い不感性を有する物体の移動計測法を開発した.右の図は,測定対象物体が光軸に垂直な面内だけを移動した場合と,面内に加えて光軸方向にも面内移動の100倍の距離移動した場合の移動量計測曲線である.二つの曲線はほぼ一致しており,光軸方向の移動にはほとんど反応していないことがわかる.
      
▲非回折性光散乱場の強度分布
 (実験結果)
▲非回折性光散乱場を用いた散乱物体の移動量測定.
 横移動だけの場合(実線)と横移動にその100倍の縦移動を
 伴う場合(破線)の測定結果

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