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(19) 両眼立体視の脳内情報処理過―事象関連電位の双極子解析による検討―
      医用電子と生体工学 Vol.15 No.12 2001,pp.312-317,2002-2

両眼立体視における重要な手がかりの1つは両眼視差である.立体視に関わる視差検出は,最初,主に大脳視覚野のV1,V2ニューロンで処理される.しかしながら,刺激を受けてからどのようなプロセスで立体感が生じているのか,特に時間的特性がいかなるものかを明確にした研究は少ない.
われわれは,random-dot stereogram (以下RDS)を刺激とし,課題遂行に伴う事象関連電位(event-related potential,以下ERP)を計測し,このERPに含まれる成分の潜時の特性を考察した.さらに両眼視差を有するRDSに対するERPに等価電流双極子推定法(multiple equivalent current dipole source localization,以下ECDL)を適用することで立体視に関わる脳内高次処理部位及びその時間的推移を探った.
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