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第1回 市民公開講座 / 道民カレッジ連携講座

主催 : 北海学園工学部
後援 : 札幌市教育委員会
協賛 : 北海学園大学ハイテク・リサーチ・センター

開講年月日: 2002年10月19、26日、11月2,9,16日(全5回・毎週土曜日)
開講時間: 10:40〜12:00



テーマ:「情報化時代に生きる −光と画像が支える情報メディア− 」

われわれは、日頃「光と画像」が運ぶ大量の情報に多大な恩恵を受けています。光が眼に情報を運び、画像が網膜上に写り、それを脳が処理することによって視覚による外界の認識が得られるからです。人間は、この光と画像が持つ情報の伝達と操作の可能性を深く追求し、多くの光技術・画像技術を生み出して来ました。今日、テレビ、ゲーム、CD、光通信など、光と画像が支える情報技術は我々の生活に深く浸透しています。この講座では、身の回りの情報メディアを支える光技術、見慣れた画像に隠された不思議な情報の話題から、生体やロボットの視覚の情報処理などを通して、現代の情報化社会における光と画像の役割について考えてみます。
10月19日(土)
 朝倉利光   「情報の記録・再生 −エジソンのロウ管レコードから光ディスクへ− 」
情報の記録・再生の方法を、エジソンの発明したロウ管式蓄音機からベルリーナによる円板式蓄音機への進展、そしてハードディスクやフロッピーディスクへの変遷、近年急速に発展している光ディスクへ至る歴史的開発の流れを通して紹介する。特に、ロウ管レコードには北海道に関係の深い1900年初頭の樺太アイヌの言葉などが記録されたものもあり、その記録にからむ物語や再生のために開発してきたレーザー利用の光によるロウ管からの失われた音声の再生方法などを詳細に述べる。そして、この音声再生方法と現在身近になっている光ディスクの機構との関係を述べる。
10月26日(土)
 魚住純    「見慣れた形に隠された不思議な法則 −フラクタル− 」
山並、木の枝ぶり、雲の形など、私たちを取りまく風景の中には、複雑でありながら心を和ませる形がたくさんある。幾何学の手に余るように見えるこのような形には、実は不思議な性質や法則が隠されている。フラクタルと呼ばれるその性質は、自然の風景だけではなく、様々な自然現象や社会現象の中にも潜んでいることが近年明らかになってきた。複雑な形の科学と光技術、およびその私たちの生活との関わりについて考える。
11月2日(土)
 山ノ井高洋 「視覚・脳の情報処理 −人間は外界情報をどのようにして取得・処理しているか− 」
脳はさまざまな外界情報を処理している。この情報処理過程による脳内の様々な処理を受けた結果、人間は外界を認識する。特に、視覚情報が眼球から脳に入りどのような経路を通って何処で処理されているかについて考える。特徴的な錯視にみられる不思議な現象はどのように説明できるか。さらに、立体視、計算の処理、漢字、平仮名の脳内処理は脳内のどの場所で処理されているかを最新の計測技術を使って解明した結果を紹介する。
11月9日(土)
 高井信勝  「電磁波のみちみちている世界に生きる私たち」
宇宙が創出されて以来、地球は宇宙からの電磁波を受けて育まれてきた。しかし、20世紀に次々と生み出された人工的な電磁波が、われわれの周囲に身近な存在として満ち満ちていて、過去にあり得なかった生活環境をもたらしている。この電磁波とは何か、電磁波はどのように利用されているか、危険な電磁波は何かなどについて「光」と言う名の電磁波を中心に身近な例を取り上げて説明する。
11月16日(土)
 深谷健一  「ロボットビジョン −機械は外界をどう見ているか− 」
「百聞は一見にしかず」と言われるように、人間は五感の中でも視覚から多くの情報を得ている。外界の3次元画像を自動的に取り込み、処理、解釈できる「目」があれば、機械は最も強力な検知機能を持つことができる。これはどのような仕組みで実現できるのだろうか。ここでは機械の目の基本的な処理の仕組みを説明するとともに、最近手がけている幾つかの応用例を紹介し、理解を深めてもらう。

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お問合せ先

北海学園大学工学部事務室 担当>黒沢規央 (クロサワ ノリオ)
住所 〒064-0926 札幌市中央区南26条西11丁目
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ファックス 011-851-2951
電子メール kurosawa@tyhr.hokkai-s-u.ac.jp

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