(15) 拡散型ディジタルホログラフィにおける再生像の誤差評価
北海学園大学工学部研究報告, 第31号, pp.87-100, 2004-2
8ビットデータからなる拡散型のディジタルホログラムから再生される再生データ の誤差をランダム位相量およびホログラム欠陥の関係において調べている.ここで,
再生データの誤差とは,再生画像データと元画像データの各画素ごとの数値差であり, これを標準偏差によって評価し,ランダム位相量が大きいとき誤差が極めて小さくな
ることが得られている.また,ホログラム欠陥とは,ホログラムの一部に電子すかし 情報を埋め込むことを想定して,その一部分をほかのデータで置き換える操作のこと
であり,これによって再生像に新たな誤差が生じるが,これと再生像誤差の関係を定 量的に明らかにしている.最後に,再生像に現れる誤差特性に基づいて誤差の影響を
排除する完全な元データ再生法を提案している.