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(16) 分光スペクトルデータの一般化微分解析
   第7回電子情報通信学会北海道支部インターネットシンポジウム論文集, pp.1-2, 2003-3

 分光スペクトルの微分処理にはいくつかの特徴的な効果があり,通常は整数次の微分が行われる.本論文では,微分次数を非整数に拡張した一般化微分法と一般化絶対微分法の特性について考察し,分光スペクトル処理への応用可能性を検討した.その結果,次数の連続的変化により微分波形が連続的に変化すること,一般化微分法では微分次数に依存してピーク位置が変化するのに対して一般化絶対微分法ではピークの位置が変化しないことなどが示された.次数の増加に伴いノイズが強調され,スペクトルに振動現象が発生する場合があるが,これはガウス形フィルタ処理によりある程度抑えることができた.また,相関解析においても一般化微分処理は興味深い効果を示し,米などの成分分析に有効となる可能性が示された.

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