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(17) スペックル位相のフラクタル的特性の粗面粗さ依存性
   第7回電子情報通信学会北海道支部インターネットシンポジウム論文集, pp.5-6, 2003-3

 光を散乱する粗面の粗さの変化がスペックル位相のフラクタル性にどのような影響を与えるかを計算機シミュレーションにより調べた.位相分布に自己アフィンなフラクタル的性質が存在するならば,位相の構造関数はべき則に従うはずである.この考えに基づき,標準偏差σがπ以下の位相変動を生ずる粗面について,生成するスペックル位相の自己アフィン性を調べた.その結果,構造関数の両対数プロットはσ<0.3πにおいてほぼ一定,σ>0.4πにおいてほぼ傾き1の直線となり,フラクタル性を示すことが分かった.このとき,波面の次元は,σ<0.3πにおいては3次元,σ>0.4πにおいては2.5次元であることが示された.また,0.3π<σ<0.4πにおいて,次元は3次元から2.5次元へと次第に変化した.

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