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(18) ディジタル画像処理による円盤レコードからの音声情報抽出
   第7回電子情報通信学会北海道支部インターネットシンポジウム論文集, pp.21-22, 2003-3

 触針式の円盤レコードは再生を繰り返すごとに溝の劣化が進んでしまう.現存するレコードの中には歴史的に貴重なレコードも存在することから,レコードを劣化させずに再生が可能な非接触式の音声再生の技術は必要不可欠である.本論文では,レコードの表面に斜めに照射した光が作り出す溝の影の画像をコンピュータに取り込み,その画像をディジタル解析することにより,非接触方式によって音声を再生することを試みた.その結果,音溝の画像を音声信号に変換するための一連の画像処理を開発し,レコードの一部の音溝について音声信号を抽出することができた.しかし,今回再構成した音声信号は1/4秒程度であり,正しい信号であるかどうかの判断は難しかった.今後,これらの一連の処理を自動化し,さらに長い時間に渡って信号を抽出する作業が必要である.

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