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(45) 未知語を含む文における一文一格原理と深層格選好に基づく深層格の自動推測手法の評価
   平成15年度電気関係学会北海道支部連合大会講演論文集, p.352, 2003-10

我々は,これまで概念体系と概念ごとの深層格の選好知識を言語普遍と仮定し,分類語彙表とEDRコーパスから計算された確率を近似的に用いることで,構文解析が行われた文に対して深層格を推測する手法について研究を行ってきた.しかしながら,動詞にサ変名詞が出現した場合や概念を一意に決定できない表記(多義語)の場合,概念が不明なものとして扱っていた.それゆえ,規則獲得以前の被覆率が0.7%という極めて低い値となり,その後の精度の信頼性に問題があった.本稿では,サ変名詞と多義語の概念を扱うことで,被覆率がベースラインの65.4%から91.0%に向上し,精度に関しても48.5%から49.9%に向上できたことを確認した.

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