(6) 等価電流双極子推定法による想起時における脳活動の推定U
山ノ井洋,豊島 恒,市橋秀友
第23回 ファジィシステムシンポジウム講演論文集,
pp.561-564, 2007-8
場所法での記憶は記憶術のひとつとして知られている.市橋らは先行の研究において場所法での精緻化リハーサルを行う際の脳活動をfMRIによって計測することにより,長期に固定された英文センテンス想起に関する脳内処理部位の推定を行った.
さらに場所法での精緻化リハーサル時のEEGを計測し,等価電流双極子推定(equivalent current dipole source localization: ECDL)法を試みて脳内処理部位とその過程を推定することによりfMRIによって示された脳活動との比較を行った.同じ被験者に対する脳活動の計測では,fMRIによる推定結果とEEG計測およびECDL法による脳活動の推定結果がほぼ一致すること,またEEG計測の結果からは数ミリ秒単位の非常に短い時間での脳活動部位が確認された.
本研究では英文センテンスに対応している数字から場所を想起する際のEEGを計測し,先行研究と同様の解析手法により脳活動部位の推定を行った.