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(7) 向きを表す単語と記号に対する時空間的脳活動の比較U

山ノ井洋,豊島 恒,大西真一,山ア敏正,菅野道夫
第23回 ファジィシステムシンポジウム講演論文集, pp.575-578, 2007-8


 ヒト脳機能に関する様々な研究によれば,視覚刺激に関する処理は後頭葉でなされ,高次処理の機能は左脳と右脳とで分化されていると言われる.著者らは先行研究において,向きを示す単語と記号に関する脳内処理部位の推定および比較を行うため,被験者が視覚刺激として提示された向きを示す単語(漢字:上,下,左,右)と記号(矢印:↑,↓,←,→)とを観察する際の脳波(electroencephalograms: EEGs)を計測し,等価電流双極子推定(equivalent current dipole source localization: ECDL)法を試み,脳活動の時空間的な比較を行った.この結果,潜時400ミリ秒前後で漢字と矢印とで共通した脳活動が前頭葉で観察された. 本研究では,視覚刺激の提示後に提示された視覚刺激の向き(上,下,左,右)を黙読するタスクを追加し,漢字と矢印に対する認知過程の脳活動について,より詳細な検討を行った.

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