TOP 活動実績 2007年

(8) ファジィ逆数行列AHPのウェイトについて

大西真一,山ノ井洋
第23回 ファジィシステムシンポジウム講演論文集, pp.659-660, 2007-8


 意思決定の一手法であるAHPにおいては,意思決定者がその一対比較値を正確に与えることが難しく,これによりデータ行列が整合しない(データの信頼性が失われる)ことがしばしば指摘される.これを防ぐためのひとつ方法として,著者らは以前にファジィ逆数行列を用いるAHPを提案した. これにより意思決定者や状況の不完全さ,選好の度合いをより柔軟に記述することが可能となると考え,また厳密な推移性は保証できないデータの中で,意思決定者のあいまいな同定に最も一致していてなおかつ完全に整合している非ファジィ行列によって,意思決定者の要求を満たす程度を測る一種の整合性の指標を提案した. ここで選好の重要度(ウェイト)もまた,この非ファジィ行列を基準として計算される.今回はその最適ウェイトについて考察した.

PREVIOUS << >> NEXT