TOP 活動実績 2008年

(35) 多色光照射によるフラクタルスペックル －計算機シミュレーション－

魚住純
北海学園大学大学院工学研究科紀要｢工学研究｣, 8, pp.63-74, 2008-9

フラクタルスペックルには，大きなスケールのスペックル成分に起因する大きな低強度領域（ボイド）が発生する．ボイドは，フラクタルスペックルを計測等に応用する場合に，その領域に対応する物体領域の情報が欠落する要因となる可能性がある．この問題への一つの対処法として，入射光を多色光とし，統計的に無相関なスペックル強度を生成して，1波長では不足する情報を補う方法が考えられる．本研究は，このような観点から，多色光照射によるフラクタルスペックルの波長間相関特性を，円形開口によって生じる通常の多色光スペックルと比較しながら，計算機シミュレーションにより調べる．