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(33) 多言語間格フレームのための名詞句ルールの自動獲得とその有効性

三上優,越前谷博,桃内佳雄
平成22年度電気・情報関係学会北海道支部連合大会講演論文集, 講演番号190, 2010-10


格フレームは機械翻訳において、意味的な情報が付与された重要な言語知識の一つである。格フレームの自動獲得の研究としては対訳コーパスを利用する手法やWeb上の大規模なテキストを利用する手法が提案されている。しかし、これらの手法は、構文解析ツールに強く依存するため、多言語への適用が困難であることが問題となる。本稿では、様々な言語の格フレームの自動獲得を目的に、この第一段階として名詞句を自動的に抽出するための手法を提案する。本手法は、構文解析ツールが豊富に存在し、かつ、最も広く利用されている英語を中間言語として利用することで、構文解析ツールが十分には得られない言語においても名詞句を自動抽出する。  例えば、日本語とスペイン語を構文解析ツールが不十分な言語と位置付けた場合、日本語−英語−スペイン語間対訳コーパスを用いて、日本語−スペイン語間の格フレームを自動獲得する。また、本手法では、名詞句ルールを自動獲得し、それを適用することで名詞句を効率よく抽出する。本稿では、この名詞句ルールの有効性について述べる。

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