TOP活動実績2001年

(10) 時分割液晶シャッターを利用した立体視における事象関連電位
      情報処理北海道シンポジウム2001講演論文集pp.90-91,2001-4

 人間の立体視機能は両眼視差を手がかりとして視覚対象の奥行感を知覚する。神経生理学等の研究により立体視に関わる最初の視差検出は主に大脳視覚領のV1、V2ニューロンで処理されていると言われている。しかしながら、刺激を受けてからどのようなプロセスで立体知覚が発生しているのか、特に時間的特性がいかなるものかを明確にした研究は少ない。
我々は一定の課題を遂行する際の誘発電位であるP300以後の潜時に注目して立体視に関する誘発電位を調べた。ここではRandom-dot Stereogram(以下RDS)を刺激画像とし、事象関連電位(Event-related Potential、以下ERP)を計測することで潜時の特性を考察した。特に両眼視差のあるRDSに関するP300以後のピーク電位に脳内等価電流双極子推定法を試みることで立体視関わる高次処理部位を探った。
PREVIOUS << >> NEXT