TOP活動実績2004年

(32) 面散乱体による光散乱場の空間的位相分布のフラクタル性
   工学研究(北海学園大学大学院工学研究科紀要) 第4号 ,pp.79-86, 2004-9

ランダムな位相スクリーンの像面に生ずる散乱場の位相の統計的特性を,
スクリーンの位相変調の大きさに対する依存性の観点から,計算機シミュ
レーションを用いて調べた.特に,散乱場のアンラップされた位相の空間
分布の構造関数を求め,その振る舞いを,散乱場の複素振幅の結合密度関
数の振る舞いから考察した.その結果,散乱場の位相分布は,平均スペッ
クル径を越える領域では,位相スクリーンの位相変調が小さい場合には非
フラクタル的振る舞いを示すこと,位相変調が十分大きい場合にはブラウ
ン運動的振る舞いとなること,そして位相変調が中程度の場合には,局所
的には非フラクタル的でありながら,大域的にはブラウン運動的振る舞い
を示すことが明らかとなった.



PREVIOUS << >> NEXT