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[研究グループ構成]

          研究者:元木邦俊,桃内佳雄,越前谷博,松崎博季
       共同研究者:荒木健治(北大),笹岡久行(旭川高専)
研究支援スタッフ(PD):渋木英潔


[研究課題と成果概要]

� 痢\柴札皀妊襪旅眦找修砲茲覯酸疾言�機構の物理音響的特徴解析(元木邦俊・松崎博季) ]
 音声生成系の物理的形状と伝達特性の対応関係を表現可能とする高度な声道モデルの開発を目標に研究を行っている.昨年度までに収集した母音発声MRIデータの中には,日本語定常母音においても,軟口蓋の閉鎖が不十分なために口腔と鼻腔が結合しているデータが見受けられた.本年度は,口腔と鼻腔が結合している母音/a/発声のMRIデータを基に作成した3次元声道形状モデルを用いて有限要素法(FEM)による音響解析を行い,鼻腔結合の有無による伝達関数の変化および複素音響インテンシティのベクトル分布の違いについて検討した.この結果,3kHz以下の周波数領域で鼻腔が結合することで伝達特性上に新たなピークや谷が生じること,3kHzから5kHz間では鼻腔結合の有無による影響はほとんどないこと,5 kHz以上の高域では鼻腔結合の影響が強く現れることなどが明らかとなった.また,音響エネルギー流を可視化した複素音響インテンシティのベクトル分布からは,鼻孔と口唇の間の外部空間を介した音響結合が生じることも明らかとなり,上咽頭部から先では,口腔部,鼻腔部,鼻孔と口唇の外部結合を表現する音響モデルとこれに対応する電気的回路表現の構築が必要であることが分った.これらの成果は電子情報通信学会,日本音響学会等で発表されている.動的特徴も考慮した鼻腔結合による音響特徴の解析を進めるために,国際電気通信研究所(ATR)における研究用MRI装置を利用して,鼻音を含む連続母音(/umai/など)発話時のMRIムービーの撮像を行った.

�◆痢|亮韻畔弧�情報の融合処理へ向けての言語情報処理の高度化と知的言語処理システムへの応用(桃内佳雄・渋木英潔) ]
 アイヌ語・日本語機械翻訳システムのための知識と文脈情報の融合的・漸進的な処理方式に関する研究の中で,アイヌ語地名解析の自動化のための基礎的な考察を進め,アイヌ語地名解析辞書とアイヌ語地名構成要素辞書の基本的な構成と内容,およびアイヌ語地名の基本的な構成について考察を行った.その考察に基づいて,頻出アイヌ語地名の解析のための基本辞書の電子化とアイヌ語地名解析システムの試作を進めた.アイヌ語学習入門システムの構築についても検討を進め,HTML/JavaScriptを用いた基礎アイヌ語学習システムの試作を行った.
言語情報処理の高度化に関わる研究として,日本語ゼロ代名詞解析に関する基礎的な考察を行い,ゼロ代名詞タグ付き小学国語コーパスの構築を進めている.また,深層格選好に基づく深層格推測手法の研究では,深層格推測のための知識整備において,特定の言語に依存しない深層格選好という考え方に基づき人手による労力の軽減を目指した.そのために言語非依存性を確認する一歩として,英語への適用を行い日本語と同程度の精度で推測できたことを確認した.また,深層格の推測が困難である係助詞を含む文に対して,従来手法よりも高い精度で推測することができた.さらに自動要約システムに向けて,文脈・照応解析への応用を試みた.



��[ 学習機能に基づく知的言語処理システムの研究(越前谷博) ]
 学習機能を有する知的言語処理システムを構築することは非常に重要な研究である,なぜなら,そのことにより環境に応じて動的に知識を獲得することができる.その結果,汎用性の高い言語処理システムを実現できる.このような観点より,本研究では,実例よりそこに内在するルールを自動獲得する,帰納的連鎖学習を提案した.帰納的連鎖学習では,実例の局所部分に着目することで,適用容易性の高いルールを動的に獲得することが可能である.さらに,本研究では,2つの言語文からなる対訳文を実例として,対訳文中に含まれる対訳語を効率よく自動抽出するためのルールを獲得する.このルールをテンプレートと呼ぶ.テンプレートは,2つの言語間における語彙レベルの対応関係に関する情報を有する.このテンプレートは人手で予め与えられた静的な知識を用いることなく,帰納的連鎖学習により自動獲得される.そのため,様々な言語間の対訳文に有効である.性能評価実験の結果,提案する帰納的連鎖学習が対訳語の自動抽出というタスクにおいて,様々な言語及び様々な類似度尺度に非常に有効となることを確認した.




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