TOP 活動実績 2011年

(41) モード展開法を用いた声道モデルにおける損失の評価

坂尻勇人,元木邦俊
電子情報通信学会第26回信号処理シンポジウム,B1-3, pp.332-337,2011-11


音声生成モデルの高度化のために,矩 形音響管を用いた声道モデルに対しモード展開法により 音場解析を行っている.本論文では,粘性,熱伝導と緩和 吸収による空気損失を考慮した声道モデルを提案し,そ の音響特性について報告する.従来モデルの声道伝達特 性には高い周波数域で,実際の音声では通常観測されな い帯域幅の狭い極や零が多数発生していた.本論文では, まず無損失音響管の伝達特性をモード展開法とFDTD 法 により比較する.次に,粘性,熱伝導と緩和吸収による 空気損失を考慮したモデルを提案する.無損失の場合に 生じていた帯域幅の狭いピークは,高次モードの遮断周 波数付近では強く抑制される事が示された.

PREVIOUS << >> NEXT