山本 隆範

山本 隆範ヤマモト タカノリ

YAMAMOTO Takanori
建築学科
教授

取得学位博士(理学)北海道大学
担当科目統計学Ⅰ・Ⅱ(夜間部担当)、数学セミナーⅡ、数学概論Ⅰ・Ⅱ、解析学序論、解析学Ⅰ・Ⅱ
専門分野大域解析学における作用素環論及び基礎解析学における作用素論
研究テーマ【正則関数のなすヒルベルト空間における作用素と作用素環・関数環の研究】要旨:
(1) T(A)、H(B)、S(A,B)の研究。
恒等作用素Iと射影作用素Pに対してQ=I-Pと表します。更に2つのかけ算作用素をM(A)、M(B)で表します。コーシー核を持つ古典的特異積分作用素としてテープリッツ作用素T(A)とハンケル作用素H(B)があります。このときT(A)=PM(A)P、H(B)=QM(B)Pが成り立ちます。更に2つの表徴作用素をもつ特異積分型作用素
S(A,B)=M(A)P+M(B)Q=AP+BQ
があります。特にA=Bのとき
S(A,B)=S(A,A)=M(A)P+M(A)Q
=M(A)(P+Q)=M(A)I=M(A)
ですからS(A,B)はかけ算作用S(A,A)=M(A)の一般化です。M(A)は良く知られている古典的作用素です。
(2)リーマン・ヒルベルトの問題の研究。
(3)フォンノイマンの不等式の研究。
キーワード ハーディ空間、射影作用素、シフト作用素、テープリッツ作用素、ハンケル作用素
教育・研究への
取り組み
私は米国数学会Mathematical Reviews誌と欧州数学会Zentralbrat Math.誌のレビュワーをしています。私は過去に科学研究費補助金(科研費)の研究代表者、研究分担者、研究連携者を務めています。私は今から15年前に韓国の国立大学の慶北大学校自然科学大学数学部および大学院のお世話になりました。更に昔の今から40~45年前には北海道大学大学院数学専攻修士及び博士課程の学生の身分でしたが北海道大学応用電気研究所の応用数学部門の研究室で朝から晩まで数学を研究しました。講義、セミナーのとき奨学金申請書類や推薦状が必要なときは安藤毅先生にお願いしました。研究論文を書くときは中路貴彦先生にお願いしました。私は本学にしたわけですが、本学で10年間勤務した後に博士(理学)北海道大学を取得しました。スーパーバイザーは中路貴彦先生です。私は応用電気研究所発表会で2年にわたり2回発表しました。そのうちの1回は米国アイオワ大学教授のP.S.Muhly博士及びRaul E. Curto 博士達も加わった4人の共同研究でした。私は日本数学会に所属し、過去に評議員と代議員を務めています。解析学の工学への応用として以下のような問題に着目しています。● 鉄筋コンクリート板, シェルの動的弾塑性解析 ● RC壁の残留せん断ひびわれからの気体漏洩● 衝撃荷重を受ける鉄筋コンクリート板● 動的荷重を受ける鉄筋コンクリート板の弾塑性解析● テンション構造の形状解析● 弾性地盤上に建つ軸対称構造物の振動解析 ● 有限要素法による弾性地盤上の弾性平版の解析。
趣味私が時間を使っているものは次の通りです。Bボート、C彫刻、調理、D土木、DIU、E園芸、G外国語、合唱、ゲーム、ゴルフ、H版画、俳句、笛、法律、I囲碁、J自転車、寺社、柔道、人文、K華道、歌唱、漢文、経済、経営、建築、剣道、香道、骨董、古文、暦、M木琴、N粘土細工、O音楽、Pパズル、ピアノ、Qクイズ、S最新治療、詩歌、将棋、写真、書道、川柳、占星術、スキー、スケート、T短歌、通信、釣、梃の力、天文、トランプ、Vバイオリン、Y野球。
おすすめの作品(書籍)(泉鏡花 著)高野聖(岩波文庫)、(ブルバキ 著)ブルバキ数学史〈上〉〈下〉 (ちくま学芸文庫)
(映画)(市川 崑監督)「ビルマの竪琴」1985年版(もし可能ならば、この映画に関する情報を収集してみて下さい。)
(音楽)(サラ・オレイン) CD / Timeless~サラ・オレイン・ベスト (SHM-CD) (歌詞付) / UCCY-1090 (UCCY-1090)
(立体) 福島原子力発電所
(空間)ヒルベルト空間、ハーディ空間、線形空間
(論文)(清水 達雄著)ある不可能の証明-格子梁の連立1次方程式(清水建設研究所報 第2号)

受験生へメッセージ

『定本 解析概論』、高木貞治【著】という教科書を見てみると、大学に入って学ぶ数学と高校までの数学の差異に気付きます。数学の本は数式混じりの文章が書かれています。言い回しだけで全く異なる意味になります。定理などの証明がもともと難しいとき、疑問がたくさん出て、好奇心がなければ、それらを理解することは困難です。数学は過去に完成された学問と思われがちですが、好奇心をもった人達により今も発展し続けています。