工学を目指す皆さんにTo everyone aiming engineering

学部長

工学部長元木 邦俊

安全・安心な社会と豊かな生活を築くために、工学部には4つの学科を設置しています。大規模なインフラストラクチャーや建築物から細胞・DNAなどの極微の世界で展開されるようなものまで、あるいは直接的には目には見えないものの社会を支える情報通信システムなど、広範囲の「ものづくり」を担っています。各学科の中では、高度化・専門化している知識と技術をスムーズに学ぶことができるように、いくつかの柱を据えてカリキュラムを展開しています。

1968年に開設された土木工学科は、その後社会環境工学科に改称され、道路・橋・ダム・鉄道などのスケールの大きなインフラの設計・デザインと維持管理を中心とする社会環境コース、環境・情報・都市学を中心とする環境情報コースの2コースへと展開しています。土木工学科と同時に開設された建築学科は、建築に関するシステムデザイン・空間デザイン・環境デザインの3つの系を設けることにより、一級建築士を目指す学生、美的デザインを学びたい学生、また快適な建築空間に興味を持つ学生も満足できるカリキュラムを展開しています。

電子情報工学科は、先端的なハードウェア・ソフトウェア技術を支える電子工学と情報工学をともに学ぶ学科として1987年に開設され、ソフトウェア開発の一大拠点とされる札幌圏をはじめ、全国へのIT技術者の供給源となるとともに、電子工学を重視するハードウェア系企業からも注目されています。最も新しい生命工学科は、生命科学と人間情報工学を学ぶ学科として、2012年に開設されました。時代の先端を切り開くバイオテクノロジーとITに裏打ちされた人間工学を共に学んだ人材が、「人」と「生命」をとりまく分野で活躍しています。

このような学科の展開によって、国・自治体・企業等へ多くの人材を送り出しており、それと同時に、高等学校・中学校の教員免許も取得可能であることから、工学に関する広い知識を持つ高校・中学教員として活躍する卒業生も少なくありません。各学科の専門分野をさらに学ぶための大学院が設置されているので、高度な研究と教育に携わる人材も多く生み出しています。

近年の大規模化する自然災害や世界中で猛威をふるう疫病にいかに対応していくか、これまでに構築されてきた膨大なインフラストラクチャーをいかに安全に維持していくか、また、AI(人工知能)によって実現されつつある人間を凌ぐ能力をいかに活用していくかなど、私たちを守り支援する技術として、工学はますますその重要性を増しています。

現在の変化の激しい時代においては、教員もまた学生とともに新しい技術の展開を考えて共に学んでいます。高校までに学習した数学や理科が何の役に立つのか分からないという人も多いのではないでしょうか。これらは、まさに私たちを守り支援するための最も基本的で大切な知識なのです。是非、大学案内、オープンキャンパス、ホームページなどを通じて、北海学園大学工学部を探索してください。この魅力的な工学の世界に多くの皆さんが足を踏み入れることを願っています。