応用数学Ⅰ
オイラー、フーリエ、ラプラス、これらのヨーロッパの数学者の名前は工学の応用と切っても切れない関係にあります。彼らのおかげで指数関数と三角関数は結びつき、周期関数は様々な要素に分解され、微積分方程式を便利に解くことができるようになりました。
応用数学Ⅰという科目では、電子情報工学の応用に役立つこれらの事柄を身につけることを目標とします。道具としてただ使えるだけでなく、なぜ使えるのかという部分を理解することが大事です。
数々の大数学者が感じたであろうロマンに思いを馳せ、それを少しでも楽しんでもらえれば、より良い理解につながると思われます。
電気電子材料学
「物質」とは私たちの身の回りにある固体・液体・気体などのことです。何かに応用される物質のことを「材料」と呼びます。あらゆる材料は周期表にある118個の原子単体またはその組み合わせから原理的につくり出すことができ、用途に応じて分類され、工業材料、生体材料、ナノ材料、複合材料などがあります。
電気電子材料とは抵抗、コンデンサ、ダイオード、トランジスタなどの回路素子を構成する金属・半導体・絶縁体・磁性体材料のことです。これらの材料が持つ電気磁気的な性質は構成原子中に存在する電子の性質によって決まります。材料中電子の性質を解明し、その制御技術を確立して応用へと結びつけることで、現代計算機社会に不可欠なパソコンやスマートフォンなどの便利な製品が生み出されてきました。
本講義では、さまざまな回路素子の構成原子、その結晶構造と電子のエネルギー構造を知り、これらの特徴と素子の持つ機能との関係を理解することで、新しい性質を持つ電気電子材料をつくるための基礎を築きます。