ニュース電子情報工学科
掲載日:2024.07.29
本学・藤原英樹教授と核融合研・上原日和准教授、Shi Quan COE研究員(現在は東京大学・博士研究員)、東大・梶田信教授、名大・大野哲靖教授のプラズマー材料相互作用に関する最新の研究成果が、アメリカ化学会が発行する学術雑誌「Langmuir」に掲載されました。
タイトル: Lithography-free nanofabrication on various semiconductors by co-deposition etching technique (プラズマ照射による堆積エッチングを用いた新たな半導体ナノ加工法の提案)
著者:Quan Shi, Shin Kajita, Noriyasu Ohno, Hirohiko Tanaka, Ryo Yasuhara, Hideki Fujiwara, Hiyori Uehara
掲載情報: Langmuir 40, 12437–12442 (2024).
論文掲載ページ:https://pubs.acs.org/doi/10.1021/acs.langmuir.4c00686?ref=PDF
核融合研の記事:https://unit.nifs.ac.jp/research/archives/report/report-7738?unit=unit06
昨年度、同チームにより、半導体材料にプラズマを一度照射するのみという簡便な手法でナノメートルの凹凸構造を広範囲に作製する技術を、ワイドギャップ半導体である窒化ガリウムの表面加工に応用し、ランダムレーザーとよばれる高機能な発光デバイスを開発しました(こちらのプレスリリースを参照:https://www.nifs.ac.jp/news/collabo/230110.html)。今回の研究では、この手法を用い、プラズマを照射する対象を様々な化合物半導体に拡張して実験を行い、多岐にわたる半導体材料の表面に特殊な凹凸構造を形成することに成功しました。プラズマ照射条件を最適化することにより、コーン状やディスク状の構造のほか、針状、ピラー(円柱)状、粒子状、さざ波状など、多彩なナノ構造体をさまざまな半導体材料において再現性高く作製できることを新たに実証しました。